1984-1989 ★★★★

1984-1989

Lloyd Cole And The Commotions / 1984-1989

::★★★★::1989::Polydor::pop::rock::
iTS US / iTS JP(→iTSについて

グラスコー出身のシンガー・ソングライター、ロイド・コールが「ロイド・コール&ザ・コモーションズ」として活動していた時期のベスト。いわゆるネオアコ系の系譜に乗る音楽なんだけど、普通のネオアコよりずっと泥臭いというかダウン・トゥ・アースというか。チャラチャラしたところや煽情的なところがなくて、まるで隠居じじいのような。それは「Are You Ready To Be Heartbroken」や「Forest Fire」といったスローな曲に典型的であり、彼らの魅力でもあったと思います。また、ブリティッシュ・ポップの色より、アメリカのフォークや時にカントリー的な乾いた音が特徴でしたね。‥という「非ネオアコ的」なネオアコバンドだったとはいえ、やはりこのアルバムをあらためて聴くと、80年代の呪縛からは逃れられてないな、と。時にボーカルがキュアーのロバート・スミスっぽいヒネリを入れてしまうところとか。また、ザ・スミスっぽいところもほんのり、そこらに。そういう微妙な作品集であります。でもぼくがバンドをやってたころはこのシンプルな世界にちょっと影響受けたっす。 (4/22/03)

[追記]iTS USのは1曲欠け。しかもよりによってベストトラックの「Are You Ready To Be Heartbroken」。ただこの曲は、アルバム「Rattlesnake」では買えるようになっています。iTS JPの方は全曲揃っています。(6/22/06)