Live concert at ワールド記念ホール, Kobe, 4/14/2010, 7000円 ★★★★★

Lady Gaga / (Live concert at Live concert at ワールド記念ホール, Kobe, 4/14/2010, 7000円 ★★★★★)

::★★★★★::2010::--::pop::rock::jp::

■ 今一番気合いが入っているエンタテイナー

レイディ・ガガ(レディ・ガガ)を知ったのは、「iTS年間ベストセラー大人買い祭り 2009年度(日本編) - ghostlawns」でのことで、そのときぼくは「Poker Face」に★★★★★を付けたものの、それほど激しく興味を惹かれたわけではありませんでした。

しかし今月初めに、どういう流れだったかは覚えていませんが、たまたまYoutubeでガガのTVライブの映像に行き着いて、「けっこう声出てるじゃん」と感心し、次に、「Telephone」のプロモビデオを観て、強いインパクトを感じたんですね。

「これはマリリン・マンソン以来の気合いの入り方だ」といたく感心したぼくは、「このレイディ・ガガというひとは、今後消えるか、それとも大物になってチケットが入手しにくくなるか、どちらかに違いない、今がライブの見頃だ!」と結論づけ、「日本にこないのかな」と調べてみたら、なんとなんと、再来週に神戸でライブがある! しかも、サイド席ながらも、チケットがまだ帰る!

ということで、4/14の公演のチケットを4/4にゲッツ。行ってきました。

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ずばり、すばらしかったです。

事前に聞いていた通り、とにかくセットが立派。衣装替えが多いというのは想定の範囲内でしたが、まさかセット替えも何回もあるとは。

また、「演奏は録音だろうな」と思っていたんですが、なんとちゃんとフルバンド(ドラム、ベース、ギターx2、バイオリン、キーボード(x2?))を引き連れて来ていて、ほとんどの曲は生演奏でした。個人的には、この手のラウドなダンス音楽は録音でも全然かまわない(むしろその方が音圧が安定していていい)と思っているのですが(でもボーカルだけは生じゃないとイヤ)、ちゃんとバンドでやるという心意気は良かったと思います。

また、エグザイルとタメはれるぐらいやたらと数の多いダンサーがまた良かったです。特に、ガガ自身が「My gay boys!」と呼んでいた男性ダンサーたちが素晴らしく、中でもリーダー格だった「ほぼ全裸」の長身黒人男性ダンサー(上の写真の右側に写っている人物)が、一挙一動がゲイっぽくて最高でした。

ちなみに、ガガはまだアルバム1枚(「Fame」)と、ミニアルバム?1枚(「Fame Monster」)を出しているだけなんですが、2時間のコンサートをやるには十分な曲数でした。途中衣装替えのための時間もあったし(その間はダンスビートと、アングラ的映像が流れる)。出している曲数が限られていることもあって、代表曲はほぼすべて網羅していたのも良かった。たいていの場合、コンサートって「なんであの曲やってくれなかったの?!」という不満が残るのが常ですが、ガガの場合はそんなこともなく、聴きたい曲はすべて聴くことができました。

また、ヒットしたデビューアルバム「Fame」以上に、ミニアルバム「Fame Monster」の内容が非常に素晴らしかったので、楽しみにしていたのですが、期待に違わず、「Fame Monster」からの曲が重点的な扱いを受けている感じでとにかく嬉しかった。

Just Dance」で始まったコンサート、前半のハイライトはなんといっても「Telephone」。Youtubeで演出は大体分かっていたんですが、生で体験する「Telephone」はやはり本当に素晴らしかった。若干「Cofession on a Dancefloor」のマドンナとかぶる楽曲ですが、名曲なのは確か。

中盤のピアノ・ロッカバラードでは、片足を鍵盤の上に乗せてピアノを弾くとか、椅子の上に立ってピアノを弾くとか、「うわっ、弾きにくそう!」としかいいようのない姿勢でピアノを弾くサービス精神がほほえましかったです。

後半のハイライトは「Poker Face」と「Paparazzi」で、特に後者のステージセット(深海魚のようなモンスターが登場)はすごかったですが、曲としての盛り上がりはやっぱり「Poker Face」かなあ。

そしていったんステージ終了。スーパー同居人ちゃんは「これで終わり?」と聞いてきましたが、ぼくはこう答えました。「終わりな訳ないだろ、バッドロマンスやってないんだから(キリッ)」

そう、アンコールは「バッド・ロマンス」でした。ぼくがガガのコンサートのチケットを取ったのはこの曲を聴くためです。こんな、「スタジアムアンセム」になるために運命づけられた曲はないでしょう。そして期待を裏切ることなく、すばらしかったです。思う存分「オオオオオ〜オオオオ〜オ〜」と叫んできましたよ。叫びながら鳥肌たちまくりましたよ! 来て良かった! アンコールでしたが、ガガはちゃんと声が出ていてそこも良かったです。

全体としては、血ノリの演出やモンスターハンド、修道女コスプレなど、マリリン・マンソンっぽいテイストもあったものの、全体的にはやはりマドンナ的なテイストが強かったように思います。髪型が往年のマリリン・モンローのゴス風味だったというのもマドンナっぽさに拍車をかけていました。

ただ、ガガがマドンナと違うのは、ガガは馬鹿馬鹿しいというところですね。その馬鹿馬鹿しさは、グラムロック、プリンス、そしてPファンクを思わせる感じです。そしてスーパー同居人ちゃんをして「ガガはマドンナを超えた!」と言わしめたのは、ラストでガガのサイボーグ・レオタードの、ボイン部だけでなく、股間からもプシャーッと花火が噴出されたところ。この志村けん的なテイストはマドンナには絶対できない。このあたりの笑いのセンスは侮りがたい。

ということで、ほぼ何のセットもない空気公団の1時間ちょっとのライブが4000円だったことを考えると、7000円(サイド席だったので1000円安かった)のガガのライブは超コストパフォーマンス高かったです。てか、ちゃんと黒字になってるの?と心配になるほど立派なセット、構成のライブでした。

ちなみにステージが始まる前のPAから流れていた音楽はすべてマイケル・ジャクソンでした。

(4/20/201)