Lights Out ★★★★

UFO / Lights Out

::★★★★::1977::Chrysalis::pop::rock::

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マイケル・シェンカーが在籍したことで知られるイギリスのハード・ロック・バンド、UFOの代表作。なんというか、このグループは良い具合にB級ロケンロールなんですよね。ひきずるようなフィル・モグの一本調子なボーカルも、そこはかとなくB級なソウルフルさがあったりね。そしてやっぱりシェンカーのギターね。このひとは哀愁メロの部分ばかり注目されるけど、実際はワウワウによるファズのかけ方に特徴がある人で、たしかにヨーロッパ的哀愁（シェンカーはドイツ人‥ってだれでも知ってるか）はあるんだけど、音は乾いていてアメリカンなんだよね。そのバランスというか対比が良いわけです。で、その乾いたファズ・ギターの音がUFOのチンピラっぽいロケンロールに良く合ってる。タイトルからして阿呆のようなロケンロール「Too Hot To Handle」なんて、最高っすよ！ 続く「Just Another Suicide」も、タイトルの物騒さとは裏腹に楽曲としてはあっけらかんと明るいアメリカン・ハードロックで良いです。一方でタイトル曲「Lights Out」のような、アイアン・メイデンあたりの先駆けのようなヘヴィー・メタル曲もあったりして、そちらもなかなかよろぴいです。で、このアルバムの白眉は「Love To Love」かな。バラードとハードロックがまざったような不思議な曲で、そのわけのわからなさ加減がUFOらしい。愛すべきB級バンドです。 (4/16/03)