Fear Of A Black Planet ★★★★

Fear of a Black Planet

Public Enemy / Fear Of A Black Planet

::★★★★::1990::Def Jam::hip hop::
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パブリック・エネミーの3枚目。2枚目の「It Takes a Nation of Millions to Hold Us Back」が歴史的作品だっただけに、その延長線上の本作品は少々分が悪いというか、その存在が霞んでしまうわけですが、久々に聴き返してみて、このアルバムも悪くないなと思ったりする次第であります。サウンド的にも前作よりパワーアップしているのが良い。前作でのプロデューサーチームのボム・スクワッドのサウンドは、今聴いても革命的としか言いようがないのですが、ミックス的に少々奥にひっこみがちだったのに対し、今回はもっとパワフルにスピーカーから飛び出してきます。また、前作よりちょっとファンキーな気がしますね。曲も粒揃い。もちろん、前作の「Bring The Noise」「Don't Believe The Hype」「Cold Lampin' With Flavor」「Terminator X To The Edge Of Panic」の四連発のような史上まれにみるキョーレツさは望めないとはいえ、ファンキーな「Brothers Gonna Work It Out」、フレイヴァー・フレイヴによる「911 Is A Joke」(ベスト・トラック!)、ノイジーな「Welcome To The Terrordome」、アイス・キューブ&ビッグ・ダディ・ケーンのゲスト・ラッピンもカッコいい、ハードな「Burn Hollywood Burn」、直球でぐいぐい押す「Who Stole The Soul?」など、成熟した魅力を感じます。ちなみにぼくが持ってるCDには「Fight The Power」(スパイク・リーの「ドゥー・ザ・ライト・シング」のテーマ曲)が入ってないんですけど、最近のCDには入ってるみたいでクヤシイ。「Bring The Noise」と並ぶPEのベスト・ソングのひとつなのに! (1/6/03)