COOL ★★★★

COOL

SMAP / COOL

::★★★★::1995::Victor::pop::rock::jp::
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スマップの初めてのベスト盤で、時期的には「森君」期の集大成というか、アイドル然としていたころからアイドルの殻を破って頂点にたつまでの、黄金期のベストアルバムと言って良いのではないでしょうか。で、このアルバムのひとつの目玉といえるのが、バックの演奏をアメリカの一流フュージョン系ミュージシャンにやってもらったということ。いつもは打ち込みが中心のSMAPの楽曲が、オマー・ハキム、ウィル・リー、デニス・チェンバーズらのしなやかなリズムとともに新しく蘇えっています。音も良い! 編曲も良い! このあたり、ただ有名ミュージシャンをつかったというだけでなく、日本側の、長岡成貢、岩田雅之、庄野健一などの裏方陣が有能だということが大きいでしょうね。ストリングスのアレンジ、そしてバックコーラス(もちろんSMAPではありません)も完璧。唯一の問題はSMAPのボーカルでしょうか。浮いてます。でもまあ、その浮いた感じも味でしょうかね。バックの演奏的には「雪が降ってきた」、「はじめての夏」、「話をしていたくて」の3曲が秀逸。一方、アニメ「赤ずきんチャチャ」のテーマ曲としてつかわれた「君色思い」の超チープで超ドリーミーな雰囲気は、まさにSMAPにぴったり!という感じです。しかも良い曲だったりするので侮れません。で、最高傑作はやっぱり「Hey Hey おおきに毎度あり」だと言う従来の自説はここでも覆らず。いかがわしくもチープかつ、非常に黒いグルーヴがファンキーでなおかつ、SMAPのキャラとぴったり合っています。この曲はシングル盤とほぼかわらないアレンジなのがうれしい。 (11/30/02)