Blame It On My Youth ★★★

Blame It on My Youth

Holly Cole Trio / Blame It On My Youth

::★★★::1991::Manhattan::jazz::
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ジャズに無知なぼくが、輪をかけて無知な分野がジャズ・ボーカルなんですが、このアルバムは映画「バグダッド・カフェ」で有名な「Calling You」が入ってるというありがちな理由で買いましたです。で、全編コールのボーカルにベース+ピアノのトリオなんですが、けっこう楽しめました。「Calling You」系の冒頭「Trust In Me」が良いです。あと、コールが唸る、ハードな「On The Street Where You Live」とかも。「Calling You」は映画でつかわれたバージョンよりもライブっぽい演奏で、映画バージョンの虚無的なのを期待していただけに少々残念ですが、まあ、これはこれでよし。 (11/10/02)

Blue Train ★★★★★

Blue Train

John Coltrane / Blue Train

::★★★★★::1957::Blue Note::jazz::
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あー、ついにこういう正統的ジャズにコメントを書く時期に来てしまいました。おそろしいことです。特に、日本のジャズファンって恐そうだしー。てゆーか、それ以前に、こんなに評価の固まっているミュージシャンの評価の固まっている作品に今さら書くことなどあろうか、ないような気がする。てなことはともかく、ぼく、コルトレーンって好きなんですよね(きゃっ言っちゃった)。彼の作品はほんたうにシャープで求道的で。ぼくはジャズには緊迫感を求める人間ですので、その点コルトレーンはほんたうに良い。求道しすぎて命を落としてしまったぐらいだし。で、この作品ですが、求道の緊迫感と、リラックスした余裕が絶妙にバランスをたもっている傑作なのですね。もう、どこに文句をつけたらいいのというぐらい完璧。ぼくはジャズのスローナンバーにはあまり興味がないので、「Moment's Notice」や「Lazy Bird」のようなアップテンポのナンバーに惹かれます。「Lazy Bird」のトランペットのテーマの気持ちよさよ。まるで鳥がまっさおな青空をすうっと上昇していくかのような。でもまあ、コルトレーンはトランペット・プレイヤーではないわけですが。とにかくスゲーアルバムです。てゆーか、45年前の作品ということを微塵も感じさせない、清廉で新鮮な音盤。 (11/10/02)