Tour 2005 "Golden Tears" [DVD] ★★★

TOUR 2005“Golden Tears” [DVD]

Bonnie Pink / Tour 2005 "Golden Tears" [DVD]

::★★★::2006::Warner Music Japan::pop::rock::jp::

■ ライブ映像 演出の単調さに疑問が残る

2005年の10周年ライブツアーの映像。全18曲。10周年といっても、記念イベントは別にあったそうなので、ツアーの内容はごく普通のライブ。

てゆうか、ちょっと普通すぎる。淡白なのです。g,b,dr,key,percのシンプルな編成でギミックもなく(「So Wonderful」でプロモビデオのようなダンサーが出てくるぐらい)、淡々と曲を演奏していきます。バンドの演奏はうまいし(キーボードのニューエスト・モデル〜ソウルフラワー・ユニオンの奥野真哉、ドラムの元24-7 Spyz(懐かしい!)のアンソニー・ジョンソンは「Just A Girl」のころからお馴染みのメンバー)、着実で、カメラワークも「Pink In Red」と違って非常にまっとう。なんだけど、演奏が基本的にスタジオ盤のアレンジを踏襲しているので、なんとなく盛り上がりに欠けます。初日のステージ、しかもホールのステージということで、ちょっと演奏が固かったのだろうか。ボニー・ピンクも前半は表情にも動きにも乏しいのが気になります。

選曲にも少々疑問が。アルバムのプロモーション・ツアーだからしょうがないといえばそうかもしれないけど、基本的に「Golden Tears」の曲が中心で、それも盛り上がりの欠如に影響しているように思います。「Golden Tears」は好きなアルバムだけれども、発売されたばかりのアルバムの曲ということで、演奏・アレンジが今いち固いし(後半の初期の曲の演奏と比べるとその違いは明らか)、また、このアルバムはわりとミディアムテンポの、わりに平坦な曲が多いから、それもコンサートの平坦な印象に関わっているのかもしれません。また、コンサート前半でシングルになった代表曲を全然入れなかったのもどうかと。

後半では、初期の曲(2nd「Heaven's Kitchen」からタイトル曲と「Do You Crash?」、3rd「Evil And Flowers」から「Only For Him」)、それに「Private Laughter」「So Wonderful」「Tonight, The Night」などのシングル曲を演奏してようやく盛り上がりを見せるけれども、だからといって前半がああも平坦な構成で良いのだろうかと思ってしまいます。

「Only For Him」や「Do You Crash?」で聴かせてくれた大胆なアレンジをもっと見せて欲しかったな。「Do You Crash?」では初期の野太い歌唱を聴かせてくれて盛り上がるし。

色々文句言ったけどまあ、ファン的には悪くはないです。オレは、好きな曲をRipしてiTunesに入れてシャッフルプレイして楽しんでいます。(9/6/2007)