There And Back ★★★

There & Back

Jeff Beck / There And Back

::★★★::1980::Epic::pop::rock::jazz::
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■ 引き続きフュージョン路線 80年代的にスケールダウン

ベック先生4年ぶりのスタジオアルバム。もう80年かよ!という感じで、ニューウェーブまっさかりの時代に出してきたのは、「Wired」をちょっとシンセテクノっぽくした作品。こんな作品需要あったのかなと思いますが、いちおうビルボード21位まで昇ったらしいですね。

最初の3曲を「Wired」からの付き合い、ヤン・ハマー(key,dr)が手がけ、残りをトニー・ハイマス(key)が手がけています。ドラムは、サイモン・フィリップス(dr)(tr1のみヤン・ハマー)、ベースはモー・フォスターとの共演です。

全体としては曲も演奏も悪くないです。けど、なんか「Wired」の低予算版という感じも否めません。そうそうたるメンバーが火花を散らした「Wired」のインタープレイのすごさや緊張感はここでは皆無。ジャズロックは緊張感がなくなると腐れフュージョンになるということです。tr7「Space Boogie」でのサイモン・フィリップスのドラムはすさまじいけど、緊張感とか、そういうものはないんだよねえ。

でもまあ、縮小再生産版とはいえ、「Wired」をもう一作品聴けるのは嬉しいです。ベックのギターも冴えています。(3/6/07)

[追記3/6/07 iTS USのは1曲欠け。なぜ??]