Zappa In New York ★★★

Zappa in N.Y.

Frank Zappa / Zappa In New York

::★★★::1978::DiscReet::pop::rock::

(zappa catalog #23)

このライブ盤は、CDになってはじめてゲットしたので、CD盤の感想になってしまいます。このヴォリューム感たっぷりのライヴ盤(当時LP2枚組、再発はCDでフルの2枚組)は、人気も評価も非常に高い作品です。が、個人的にはいまいちピンとこないんですよね。というのも、このアルバムはぼくのなかのザッパ史でもかなり後のほうで聴いたので、収録曲のほとんどを別パージョンですべて聴いてしまっていて、新鮮味がなかったから。でも、別の見方をすれば、いくら知っている曲ばっかりとはいえ、新鮮味のなさをふきとばすほどの演奏のインパクトがないのも事実か。このライブのメンツ、名のあるミュージシャン(ブレッカー・ブラザーズエディ・ジョブソン)を含め大所帯ですが、どちらかといえば急ごしらえのバンドだったんですよね。そのせいか、演奏にいまいちタイトさや演奏のインタープレイのマジックがない。全体にテンポもおそいし。ただ、リアル・タイムで聴けばまた別の感想があっただろうと思います。

ファンキーなtr1「Titties & Beer」はやっぱり良い曲だし、当時お蔵入りになったいわくつきのtr4「Punky's Whips」(当時の美形バンド「エンジェル」のギタリストをネタにした大作で、レコード会社から発表差止をくらった)もフザけているが力作(でもやっぱ、ビデオ「Baby Snakes」でのバージョンのほうがはるかにタイトでパワフルなんだよなぁ)。インストでも、「Black Page」や「Purple Lagoon」といった代表曲がこのアルバムではじめて収録されたということで、ザッパ史的にみて重要な作品であることはまちがいないでしょう。

でもこの演奏でCD2枚は長いなぁ‥途中何回も中だるみを感じてしまうのはぼくだけでしょうか。 (10/28/06)