Wheels Of Fire ★★★★

クリームの素晴らしき世界

Cream / Wheels Of Fire

::★★★★::1968::Polydor::pop::rock::
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ジャック・ブルース(b,vo)、エリック・クラプトン(g)、ジンジャー・ベイカー(dr)の伝説的トリオ、クリームの3枚目。2枚組で、1枚はスタジオ盤、2枚目はライブ。ライブの方は、クラプトンのギターがあまりに有名な2-tr1「Crossroads」(オリジナルはロバート・ジョンソン‥だけど原曲と全然違うよな)が収録されていて、これは良いんだけど、2-tr2「Spoonful」が17分弱、2-tr4「Toad」が16分弱と、異様に演奏時間が長いのがちょっとウザい。良くも悪くも70年代の「長大な即興」をフィーチャーしたロックへの扉を開いたわけです。クラプトンは元々それほど好きでないのでこのライブ盤はオレ的にはキツいです。名演と言われてはいるけれども‥。一方、スタジオ盤であるディスク1は、かなりサイケ&ポップで、10代のころのぼくはこちらがすごく好きだった。特にケナされることもあるジンジャー・ベイカーのサイケ丸出し曲1-tr3「Passing The Time」や1-tr5「Pressed Rat And Warthog」が好きでした。今も好き。でもまあ、今聴くとやはりブルーズロックよりの曲の方が良いかも。超有名な1-tr1「White Room」はジャック・ブルースの曲だけど、やはりクラプトンのギターが主役。1-tr2「Sitting On Top Of The World」はハウリン・ウルフのカバーだけれどもクリーム以外の何物でもないアレンジがすばらしい。アルバート・キングの有名曲のカバー1-tr8「Born Under A Bad Sign」もハイライトの一つですねぃ。非常に60年代らしいポップなロック・アルバム。ジミヘンの「Electric Ladyland」に相当するような位置付けにあるアルバムですね。ただ、サイケデリック・ポップ・アルバムとして考えると、同じくトリオ編成(といっても楽器構成が違うけど)だったソフト・マシーンの1枚目、2枚目には遠く及ばないかも。 (2/25/05)