The Best Of The Spinners ★★★★

The Best of the Spinners

The Spinners / The Best Of The Spinners

::★★★★::1973::Motown::soul::
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スピナーズといえば、アトランティックに移籍して、ボーカリストがフィリップ・ウィンになってプロデュースがトム・ベルになってサウンドが都会的かつシルキーなフィリーサウンドになってからが有名なんですが、トム・ベルの人畜無害なメロウサウンドがあまり好きでないぼくにとってはスピナーズといえばやっぱりモータウン時代が一番、リードボーカルはG.C.キャメロンが最高なのであります。でもモータウンはスピナーズを全然プッシュしなかったようで、非常に不遇だったようです。それでも不朽の名曲「It's A Shame」(スティービーワンダー作曲)を残してます。パワフルなキャメロンのリード、そのリードボーカルと有機的にからむ絶妙のコーラス、そしてハイライトのファルセット部分のエレガントな高揚感‥ソウルの最高の曲、演奏、歌のひとつです。このベストアルバムの他の曲もみな良い。もちろん「It's A Shame」のようなカリスマ的な曲はないですが、どれもモータウンらしいクロスオーバー的ポップさと70年代のボーカルグループの隆盛を先駆けるようなメロウなボーカルワーク。でもメロウになりすぎず、どこか骨太でパンチが効いているのがモータウン時代のスピナーズの良さですね。好盤。でも、CD盤にもボーナストラックを入れないでLPと同じくたった10曲(30分ほど)しか収録しないモータウンのいい加減な仕事には毎度のことながらあきれはてます。 (2/16/04)