Into The Dragon ★★★★★

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Bomb The Bass / Into The Dragon

::★★★★★::1988::Rhythm King::club::hip hop::house::electronica::
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個人的に、このアルバムはリアルタイムより少し遅れて聴いたとはいえ、自分音楽史の中で大きな部分を占める作品ですね。ハウスのオーバーグラウンド浮上にともなって、DJたちがアルバムを製作する流れが出きた、その黎明期に出たアルバムで、ボム・ザ・ベースことティム・シムノンのこのアルバム、それからコールドカットの「What's That Noise?」(1989)、ビーツ・インターナショナルの「Let Them Eat Bingo」(1989)、そしてロイヤル・ハウス(トッド・テリー)の「Can You Party?」(1988)とともに、マイルストーン的な意義のあるアルバムだと勝手に思っております。で、そんなややこしいことは置いておいても、今聴いてなお楽しいアルバムなんですよね、このアルバム。つーか、バカ。バカっぽくて良い。

タイトル「Into The Dragon」からしてバカ。ブルース・リーか!(それは「Enter The Dragon」) 内容もバカ。ヒップハウス(「Beat Dis」「Megablast」)から、ラップから、アシッドハウスから、バカラックのチープなカバーから、謎の日本人ディスクジョッキー「東京FMのフジモト・ミツヤ」の語りまで、うさんくさいパワーで一気に聴かせてくれます。ボム・ザ・ベースはこの後、より内省的でヘヴィーな音に向っていくのですが、個人的にはこのファーストが一番好き。(7/12/2007)

  • この曲を聴け!
  • ヒットしたtr1「Beat Dis」は大味なディスコ・ハウスのインストで、当時は嫌いだったんですが、今聴くとそのダサさが(・∀・)イイ! M/A/R/R/Sのパクリっぽくても気にしない!
  • 同じ路線のtr6「Megablast」は、ジョン・カーペンターの「要塞警察」のテーマ曲をベースにしたさらにパワーアップしたバカ曲でナイス。
  • 個人的に非常に好きなのはtr2「Megablast Rap」。前述の「Megablast」とは全然関係ないミニマルでスピーディーで最高にカッコいいヒップホップ曲。
  • S'Expressのマーク・ムーアの曲紹介「次はボム・ザ・ベースの新曲で"Shake It"…"Shake It"? …プゲラ!」で始まる「Shake It」は、パーカシッブでアシッドでミニマルなハウス曲で隠れた名曲。