I Heard That ★★★★★

Johnny 'Guitar' Watson / I Heard That

::★★★★★::1985::Charly::blues::r&b::
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最高!な一枚。ジョニー'ギター'ワトソンの50年代の録音をあつめたコンピレーション・アルバムで、ぼくはこれの他に「3 Hours Past Midnight」という同様のコンピを持っているのですが、こっちの方がはるかに良い。似たような内容なのに、なぜだろうか。このコンピの方が曲に勢いがあるんだよね。選曲が良いということですね。ジョニー・ギター・ワトソンといえば、70年代以降に「Pimp-styled funkster」(AMG)としてのキャラを押し出して第二のキャリアを築いたことで有名なんですが(といってもあまり知らないのですが)、キャリア初期の姿をとらえたこのアルバムに収録された曲の数々も最高にイカします。基本的には正当派R&B(本来の意味での。つまり、リズム&ブルーズ)なんですが、どこか憎めない塩っからいアンチャン風のボーカル、そしてイカすペンペン・ギターが良いのもさることながら、アンチャン風のイメエジとは裏腹に音楽的に色々趣味の良いヒネリがあるのがすばらしいんだよね。イナタいR&Bをやっているようでいて、そこはかとなくジャジーなフレーズがまぎれこんでいたり、それからジェームズ・ブラウンがファンキー・ソウルを発明する前の時代に、すでにかな〜りファンキーだったり。で、曲自体の出来が良い。お気にいりをあげていくと、まず初期のミディアム・テンポのバラード、「モーター・ヘッド・ベイビー」でしょ(この曲は「3 Hours Past Midnight」にも別バージョンが収録されてるけどこっちの方が良い)、ファンキー・ブルーズの「ワッツ・ゴーイング・オン?」、ぶっとびSFブルーズ!なインスト「スペース・ギター」、ファンキーで塩っからくてチンピラっぽくて、なおかつ品がある「ゲッティン・ドランク」、正統派R&Bバラードの「カッティン・イン」に「ゾーズ・ロンリー・ロンリー・フィーリングズ」などなど。どれも最高! (2/27/03)