For Those Who Like To Get Down ★★★★

For Those Who Like to Get Down

Marques Wyatt / For Those Who Like To Get Down

::★★★★::2002::OM::club::house::
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メインストリームでなくなって久しいNYガラージ系ハウス(ソウル系の歌物ハウス)のミックス・アルバム。このMarques WyattというDJは知らなかったんですが、西海岸では相当有名なDJらしいです。でも全然西海岸っぽくないなぁ。というのも、これが実に良心的なNYガラージ・アルバムでありまして、90年代前半の、ソウルフルでゴスペルちっく、そしてどこかジャジーな古き良きハウス・ミュージックを2002年という時代に再出現させたようなサウンドです。保守的ですが、古くもなく、気持ちよく楽しめます。特に前半がすばらしいですね。メロウな男声ガラージ、Osunlade Presents Erro / Change For Me (Joey Negro Mix)から女声ボーカル・ループが麻薬的な半インスト Slowsupreme / Green Tea へ、そしてジャジーな Demetrios Project / Feel Alive に続くあたり、展開も非常にスムーズで優等生的。で、続く Paul Johnson / Precious Lord (Vocal Mix) が素晴しい! 生のゴスペル歌唱にハウスビートと電子音をあとからつけた曲で、生の感覚と無機質なビートが混ざりあうようで混ざらない異化作用が良いです。全体としては、ちょっと穏健にすぎるという気がして、オキニイリ度四ツ★にはすこし届かない感じなのですが、捨て曲もほとんどないし、中々の好盤です。 (1/16/03)