Let No One Live Rent Free in Your Head ★★★★

Let No One Live Rent Free

Nicolette / Let No One Live Rent Free in Your Head

::★★★★::1996::Talkin' Loud::club::techno::d&b::
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マッシブ・アタックのセカンド・アルバムに参加して知名度を上げた黒人シンガーのソロ・デビュー作‥と思いきや、90年代前半にハウスっぽいアルバムで一枚アルバムを出していたらしい。でも本格的に注目を集めたのは当アルバムでしょう。ビヨークが切りひらいたダークなテクノ/トリップ・ホップ路線だと言えますが、ビヨークがわりに情熱的なシンガーだとしたら、ニコレットはひたすら冷たく、しかしどこか微笑みをたたえたようなボーカルですね。ボーカルのスタイルとしてはジャズ・ボーカルの影響が強い感じ。エリカ・バドゥに近い雰囲気もあります。サウンドは、主にPlaidが手がけてまして、トリップホップ系テクノ・サウンドです。ダーク。ノイジーなサウンドのなかにどこか静けさがあるような、不思議な音空間であります。シングルとなった「No Government」などで聴ける不気味で過激な政治的メッセージは妙な迫力がありますね。曲としてはディーゴ(4 Hero、Tek 9)の手掛けたメロウな曲(「Song for Europe」や「You Are Heaven Sent」)が好き。全体にポップさがおさえられてとっつきにくいのであまり愛聴はしてないんですが、好作品。 (12/20/02)