Cha-DANCE Party Vol.2 ★★★

Cha‐DANCE PARTY

東京パフォーマンスドール / Cha-DANCE Party Vol.2

::★★★::1991::Epic::pop::rock::jp::
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TPDの最初の3作はユーロビートや80年前後のディスコヒットのカバーを中心に、ノンストップでアルバムを聴かせるスタイルで、タイトルも単純に「Cha-DANCE Party」となっており、ジャケも色以外は基本的に同じでした。この方法論をとったところにTPDの(ブレーンの)心意気を感じるんですね。だって、アイドルなのに、ジャケに顔写がないんですよ! タイトルにしてもジャケにしてもアイドルなのに匿名的。とにかく、TPDの良さを体験するならまずライブに来なはれというような戦略がよくあらわれてる(TPDはCDでもラジオでもテレビでもなく、ライブに重きを置くグループだったのです)。先ほど言ったように有名曲のカバーが多く(半分ぐらい?)、ま、時々うさんくさい海賊版のヒットパレードCDを聴いている気分になりますが、それでも、「ハリボテ的きらびやかさと一生懸命さ」に代表されるTPDの良さというのは非常に良くあらわれていて、人様の曲で勝負していた初期のアルバムこそがTPDの真髄だという意見もあるほどです。で、このアルバムですが、特にアルバム前半がすばらしいですね。お家芸のダサいイントロ曲から少々しょぼいクール&ザ・ギャングの「ストレート・アヘッド」に続くあたりは、まあ普通なんですが、「誘惑のブギー」「WE SHOULD BE DANCING」「ラッキー・ラブ」のストック・エイトキン&ウォーターマン3連発が強力。って、何の工夫もないそのまんまなカバーなんですが、このうさんくささとポップさがTPDらしくて良いです。特に「誘惑のブギー」の木原ザ・リーダーのうさんくさくも甘さたっぷりの存在感はすばらしいの一言。「イェッサー、アイ・キャン・ブギー」という歌詞をこれだけうさんくさい説得力を持たせられるのも木原ならでは。あと、まだたどたどしい感じの穴井の「ラッキー・ラブ」(カイリー・ミノーグ)も良いです。他で意外に出色なのが篠原涼子の「手紙」(由紀さおり)。トリップ・ホップな不気味な出来で素晴しい。ラストを締める代表曲「WEEKEND PARADISE」は、ディーヴァ米光の登場のために存在する曲。というと大袈裟か。ま、全体的にはチープです。 (11/23/02)