Eating Pleasure ★★★

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Sandii / Eating Pleasure

::★★★::1980::Alfa::rock::pop::techno pop::jp::
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サンディーの「Mercy」以前の初ソロ・アルバム。YMO全盛期で、プロデュースは細野晴臣、演奏陣はYMOのメンツやサンセッツのメンツなど。しょっぱな二曲が時代を感じさせるマイナー調の歌謡テクノポップで、他もちらほらそういう曲があり、その手のは個人的にはツラいものがあるかも。B級っぽい。しかーし! このアルバムはその欠点を吹き飛ばすようなスゲー曲が入っています。それは、「ズーク・クーク」。耽美テクノ。ダークなオリエンタリズムあふれるこの曲は、テクノポップというよりテクノ。うねるような電子音、徹底的に無機質なビート(かっこいい!)、混沌の中を縫うようにサンディーの美しいハスキーボイスが舞い…鳥肌たつような、恐るべき名曲。また、インタールード的にはさみこまれるアジアの民族呪術的インスト曲がこれまたダークというか、浮いているけど、良い。この、細野らしいエイジアン・ダーク・アンビエント路線でアルバムがつくられていたらとんでもない作品ができたのではないかと思います。他では、高橋幸宏のポップなラバーズ・ロック(ダブ的アレンジ)の「ドリップ・ドライ・アイズ」、サンディーのはつらつとしたボーカルが魅力の沖縄っぽいメロディーのポップ・ロック「アライブ」あたりが好き。 (9/10/00, 08:13:37 (JST))