Prize ★★★★

Prize

Arto Lindsay / Prize

::★★★★::1999::Righteous Babe::pop::rock::brazil::
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残念ながらアメリカでもその素晴らしい作品が一般には知られていないアート・リンゼイ、そのリンゼイのソロ活動を後押していいた坂本龍一の「Gut」レーベルがなくなったということで、リンゼイの活動の支障を心配する声もありましたが意外に早く新譜が登場。前作と同じくメルヴィン・ギブズ&アンドレス・レヴィンとの三者体勢で、前作よりさらに贅肉がとれ、肩の力の抜けた作品に。ポルトガル語曲が半数近くをしめているが、そういう言語的なことだけでなく、音楽的な感触も非常にブラジル音楽に近づいている。ストリングスが有効に使われているところや、肩の力の抜けたところが影響しているのでしょう。一方で、ニューヨーカーとしての感性もまったく失われていない。今まで以上にファイン・アーツ的な、きれいなブックレットにもそのこだわりが現われています。前作ほどのマジックはないけど(ああ、聴き手はなんてわがままなんでせう!)、素晴らしい作品であることにかわりありません。タイトル曲はリンゼイのソロの曲でもっとも美しく完成された曲ではなかろーか。 (06/09/00, 18:09:09 (JST))