Live concert at Paradise Rock Club, Boston, MA, 10/12/2007, $15ぐらい? ★★★★

!!! / (Live concert at Paradise Rock Club, Boston, MA, 10/12/2007, $15ぐらい?)

::★★★★::2007::--::pop::rock::

■ ニック・オファー(vo)のエンタテイメントが炸裂するライブ

!!!のことは気にはなっていたのですが、これまで聴く機会がなく過ごしてきました。そんなとき、ライブやるというので喜んで行ってきました。前売りでチケット買うとチケットエージェンシーに一枚につき5ドルぐらい払わなければならない(チケット代が15ドルなのに!)ので、今回はケチって当日券目当てで行きました。写真の通り、ハコのバンド名表記が縦棒三本でちょっと笑った。

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さて、当日券ということで、7時のちょっと前に行ったのですが、誰も並んでない! 後から知ったのですが、コンサート開始が8時だと思っていたら、ドアオープンが8時だったらしい。ということで、会場付属のパブで時間をつぶすことに。ところがドアはなかなかオープンにならず、スーパー同居人ちゃんとともに時間を持て余しました。そうこうしているうちに会場外には列が出来ていました。これでは一番乗りの我々が列の後ろに並び直さなければならないように一見思えますが、しかし実は我々が時間をつぶしているパブからは表の入り口をすっとばして会場の廊下に直結する裏口があるので安心。8時になってドアオープンしたのを確認して悠々裏口?から一番のりで廊下奥にある当日券売り場に辿りつけました。

しかし、チケット窓口で驚愕の事実を発見。今日は前座が二つあって、一つ目の前座が9時スタート、二つ目が10時スタート、そしてトリの!!!は11時過ぎのスタートと言うではありませんか! オレら7時前から待っているのに、開始は11時過ぎなわけ?! とほほ…。まあ、早く来すぎたおかげでメザニンの、座っていてもステージが見える席が確保できたから良しとするか。さらに、後から知ったのですが、チケットは最終的にはソールドアウトになったようなので、早く来たのもあながち間違いではありませんでした。

さて、前座について簡単に触れますと、前座その1は、スコッティーBというDJ。テクノ、ハウス、トップ40ヒット曲、ソウルなどを混在させた、まあ普通のクラブDJでした。

前座その2は、ザ・フィールド(The Field)というスウェーデンのミニマル・テクノ/マイクロハウス系のDJ。この人のことは全然知らなかったんですが、前座その1よりずっとテクノ色が強く、かつリリカルでなかなか良かった…けど、ちょっときれいにまとまりすぎて単調だった気も。ただし、最後の方になるにつれてデトロイト・テクノ色が強くなってきたと思ったら、なんと!!!のメンバーがステージに乱入。テクノなのに!!!のメンバーは小汚い普段着なので笑った。しかし、!!!のボーカル、ニック・オファーのステージからの煽りがすごかった。別にマイク持って煽っているわけではないのだけれど、狂ったような踊りとジェスチャーで会場を一気に興奮のるつぼに。クールなはずのザ・フィールドもつられて狂ったように踊っていました。音の方も変態性と激しさを増すばかり。この最後の怒濤の盛り上がりは!!!の乱入がなければなかったと思います。

さて、トリの!!!は11時半前になってようやく登場。ボーカル、ギターx2、ベース、キーボード兼ホーン、ドラムx2、黒人女性ボーカルの8人編成…だったと思います。もう一人ぐらいいたかな。記憶があやふやです。

演奏は良く言えばワイルドで、音のバランスもあったと思うのですが、最初曲の輪郭がわかりにくくて困りました。これは、フロントマン、ニック・オファーのシンガーとしての力量の問題があるかと思います。ボーカルのメロディーが浮かび上がってこないんですよね。さらに、オレの方は!!!の曲を一曲も知らないのだから、最初のうちは曲の輪郭が良く分からなかったのも無理はありません。

しかし、前座のザ・フィールドの時にも見せたニック・オファーのショウマンシップとカリスマ性は圧倒的で、客を煽る煽る。ヒゲダンスのような独特の踊りもカワイイ。コンサートが進むにつれてバンドのキャラクターが分かってきて(てか、予習してこいよ>オレ)、こちらもぐいぐい引き込まれていきます。

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実は、Warpからアルバムを出しているということから、もっとエレクトロニカっぽいのを予想していたのですが、エレクトロニカ色はほとんどなく、ダブルドラム(あるいはドラム&パーカッション)のトライバル的とも言えるウォール・オブ・リズムを基盤にして、ワンコードのベースの上を2本のギターがサイケデリックでファンキーなリフを重ねていくというスタイル。「リメイン・イン・ライト」のころのトーキング・ヘッズにも共通した雰囲気を感じさせる音楽性でした。サイケデリック・アフロ・ファンク?

ということで、盛り上がって楽しめました。

さて、コンサートが終わって帰る前にトイレに寄ったら、トイレでニック・オファーがシャツを脱いで着替えていたのに遭遇してびっくり。何やってんだ、こんなとこで!!! びっくりして、オレ「Hey!」ニック「How ya doin?」という会話しか出来なかったのが残念。いや、オレもしょんべんしたかったし。帰りにCD二枚買って帰りました。一枚10ドルだったので安くて良かった! 色んな意味で満足な一夜でした。(10/14/2007)