ザ・シー・アンド・ケイクについて

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The Sea And Cake

ザ・シー・アンド・ケイク (1993年結成、1994年デビュー)
::pop::rock::electronica::

写真は左からアーチャー・プレウィット(g)、サム・プレコップ(vo,g)、エリック・クラリッジ(b)、ジョン・マッケンタイア(dr)。

【概観】

ザ・シー・アンド・ケイクはシカゴのポスト・ロック・シーンの「スーパーグループ」と言われていますが、いかんせんポスト・ロック自体がインディーなムーブメントであるゆえ…かくいうぼくも実はどのあたりが「スーパー」なのか理解できてないでおります。ただ、このグループは、シカゴ・ポスト・ロック・シーンの最重要人物、ジョン・マッケンタイアが参加しているので、その意味では確かに「スーパー」っぽくあります。

元々は一回きりの企画として結成されたバンドですが、その後10数年に渡り、同じメンバーでずっと続いているのだから縁というのは異なものであります。というか、メンバーそれぞれ独自の活動もしているし、ザ・シー・アンド・ケイクが無ければ困るという人がいないので、そういう気楽さもあって同じメンツで続けられているのかもしれません。

リーダーはたぶん一応、ボーカリスト兼ギタリストのサム・プレコップだと思うのですが、やはりマッケンタイア色も強いと思います。演奏自体はトータス(マッケンタイアのメインバンド)を思わせる部分もあります。ただ、インストオンリーのトータスと違い、ザ・シー・アンド・ケイクはドリーミーとも言えるプレコップのウィスパー・ボーカルの存在がやはり強いので、トータスよりずっと聞きやすく、トータスよりずっとロック/ポップ色が強くなっています。

このあたりのバンドは多かれ少なかれそうですが、割と金太郎飴のように、どのアルバムも似た音世界で、良くも悪くも気持ちいいぬるま湯世界がどう展開するのか、それとも展開しないでずっとぬるま湯な感じなのか(それもまた良し)、見守って行きたいと思います。

(10/28/2007)