Daisy (EP) ★★★★
Bonnie Pink / Daisy (EP)
::★★★★::1999::Warner Music Japan::pop::rock::jp::
iTS US / iTS JP(→iTSについて)
■ 肩の力の抜けた美しくフォーキーなミニアルバム
1年の休養を経て、ワーナーに移籍してのミニアルバム。これをシングル扱いにすれば、9枚目のシングルとなります。ただ、序曲的なアコースティック・ギターのインストで始まるし、5曲すべてが新曲、かつ前後のアルバムとも一曲の重複もないので、オレはこれをシングルではなく、アルバムだと思っています。
この作品は全曲ギター主体のアコースティックな作品です。ドラムやベースも入っていますが、静かなアコギの響きが全体を支配しており、ほとんど弾き語りアルバムと言っても良いかもしれません。自分をリセットして戻ってきたボニー・ピンクの自分なりの回答がこれなのでしょう。背伸びをしない、肩肘はらない、自然体で。それを突き進めたのがこのEPであり、ボニー・ピンク二度目の再生の瞬間でもあります。セカンドアルバムとサードアルバムに顕著だったビートルズ的色合いもここではタイトル曲に片鱗がみられるのみで消えたのも注目すべき点かもしれません。
「癒し」という言葉はあまり好きではありませんが、とにかく聴いていてリラックスできる好盤であり、第2のターニング・ポイントとなる作品です。(9/1/2007)
この曲を聴け!
- このアルバムの曲(tr1「Shortcut」、tr2「Daisy」、tr3「Not Ready」、tr4「Toughness」、tr5「Hang Glider」)は、タイトル曲が2006年のベストアルバムに収録されている以外は、アルバム収録されていません。そのタイトル曲tr2「Daisy」は、かわいらしい曲で、単独で聴いたときは大した曲じゃないなと思いましたが、このアルバムは全体の流れで聴く作品だと思います。他の曲も、どの曲が突出して優れているとか言うことはありませんが、イントロの小品「Shortcut」から、「Nothing but you could make my day」と力強く歌い上げるtr5「Hang Glider」まで、スムースでアコースティックな音世界が広がります。
- ちなみにiTS JPではボニー・ピンクのアルバムやシングルはほとんどそろっていますが、現時点ではこのEPは置いていませんね。しかし、iTS USにはおいています。