Truth ★★★

Truth (Exp)

Jeff Beck / Truth

::★★★::1968::Epic::pop::rock::
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■ 初期ジェフ・ベックの傑作…らしいがあまり好きじゃない

まず初めに申し添えておきますと、このアルバムはAMGで★★★★★が付けられているいわゆる一つの名盤であります。★★★なのはオレの個人的好みです。

そう、あんま好きでもないんだよねえ、第1期ジェフ・ベック・グループ(ジェフ・ベック(g)、ロッド・スチュワート(vo)、ロン・ウッド(b)、+ドラマー=ミック・ウォーカー、のちトニー・ニューマン、+ニッキー・ホプキンス(p))。たぶんリアルタイムで聴いたら違うと思う。確かにこのベックのデビュー作は1968年としては斬新な内容だと思う。ただ、その後レッド・ツェッペリンがこの路線を徹底して追求して世間に広めてしまったために、後追いで聴くと、第1期ジェフ・ベック・グループの本来感じられるべき斬新さがかすんでしまうんだよね…。

でもそれだけじゃなくて、第2期ジェフ・ベック・グループや、ソロ以降を聴いて思うのは、ベックはブルーズの人ではないんじゃないかということです。確かにソロ以降は作曲も人任せなので、そこからベックの本当のスタイルを推し量ることはできないと反論されるかもしれませんが、第2期ジェフ・ベック・グループの、特に「Rough And Ready」のベックのペンによる曲は、スリーコードのブルーズ・ロックというよりは、時にジャジーな、かなり複雑なコード進行のものが多いんですよね(まあ、単に当時スティービー・ワンダーに影響されていただけかもしれませんが)。だからベックの頭の中って、かならずしもブルーズでいっぱいという訳じゃないように思います。それにも関わらず、第1期ジェフ・ベック・グループは「ヘヴィーでブルージーなロック」をやろうとしていたわけで、そのあたりがなんとなく居心地の悪さにつながっているような気がします。って、居心地が悪いって思うのはぼくだけかもしれませんが。

あと、tr5「Ol' Man River」、tr6「Greensleeves」という非ロック曲が入っているのが個人的な趣味ではちょっと好きになりきれないんだよなあ。あと、オレはあまりロッド・スチュワートのボーカルは好きじゃないかもしれぬ。

もちろん、冒頭の「Shapes Of Things」から数曲のパワーは圧倒的でカッコいいと思います。ハイ。(3/6/07; 最終修正 4/5/09)

[追記 1/31/07]iTS USのは3曲欠け。最近ジェフ・ベックの旧作が追加され直しているみたいだから、本作品もそのうちフルバージョン版が入手できるようになるかも?

[追記 3/7/07]iTS USの、欠けた曲がなくなり、ボーナストラック入れて18曲で9.99ドルというお得な値段設定になりました。