2006年度のネット音楽配信 534億円、シングルCD抜く

日本レコード協会の発表によれば、2006年度のネット音楽配信の総額が534億円を超え、シングルCDの年間売り上げ508億円を超えたそうです。

年間売り上げのうち、携帯電話ダウンロードが90.2%、PCでのダウンロードが9.4%と、携帯のダウンロードがあいかわらず圧倒多数ですが、伸び率はそれぞれ順調に伸びているようです。以下は主な項目の年間売り上げに占める割合と、2005年度と比べての伸び率を表にしたもの。

種別 割合(100のうち) 昨年比
PC シングル 6.6 255%
PC アルバム 2.6 306%
PC ビデオ等 0.2 830%
着うた 46.0 118%
着うたフル 33.6 250%

これを見ると、「着うた」は売り上げで言えばトップですが、伸び率は118%と、めざましいというほどでもありません。まあ、18%も成長すれば十分かもしれませんが。一方、着うたフルは2.5倍の伸びとなっており、「着うただったら着うたフルだろ」という意識の変化を見て取ることができます。まあ、携帯さえもってないオレとしては、やかましいモノラルラジオみたいな着うたフルの良さがまったくわからないのですが。

一方、PCダウンロードの方は、全体の割合としては小規模ながら、伸び率は順調だと言えそうです。シングルダウンロードで前年比2.6倍、アルバムダウンロードで3.1倍ですからね。ビデオについては、前年度はほぼ存在していなかったに等しいので、8.3倍という数値もあまり意味はないでしょうが、それにしても、プロモビデオなどを売るというのはこれまであまり開拓されてこなかった分野ですから、注目に値するとは思いますね。PCダウンロードはデジタルダウンロードの9.4%とはいえ、前年度比2.7倍の50億円の売り上げがあったわけですから、来年は100億円市場になるでしょうし、2,3年後には500億円市場になる…かもしれません。

ワーナーやソニーさんもいいかげんiTSに参入してはいかがでしょうかね。と思ったり。