The Psychotic Friends Nuttwerx ★★★★

Psychotic Friends Nuttwerk

Fishbone / The Psychotic Friends Nuttwerx

::★★★★::2000::Hollywood::pop::rock::
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■ 肩の力が抜けた「復帰作」

ミクスチャ・ロックおよびブラック・ロックのパイオニアでありスカコアの第一世代、フィッシュボーンの久々の新作(フィッシュボーン&ファミリーフッド・ネクトペリエンス名義)。

ここ2作ほど低迷していたフィッシュボーン、絶頂時にさえ商業的にすばらしく成功していたとはいいがたいだけに、やはりというかこのアルバムではインディー落ちしてしまいましたが、しかしこれがけっこう良いんですよね。インディー落ちしてふっきれたのか、以前の明るさとユーモア精神が復活しているのが良いです。Pファンクテイスト満載のtr1「Shakey Ground」(70年代テンプテーションズのカバー)からしてナイス。続くtr2「The Suffering」もスカテイストながら、腰のすわったファンク。ということで、全体的にパンク色やヘヴィーメタル色は後退し、どちらかというとレイドバックした横のりで攻めています。この成熟のしかたが良いですねぃ。スライのカバーtr4「Everybody Is A Star」の余裕も良い。しかもこの曲、フィッシュボーンの妹分とでも言うべきノー・ダウトのグウェン・ステファニ、フィッシュボーンの父とでも言うべきジョージ・クリントンやリック・ジェイムズなどが友情参加していて、泣けますね。しかも最後にいきなりスラッシュ・メタルになるフザケた展開(しかもフィドルのソロが乗る)もフィッシュボーンらしい茶目っけで良いな〜。こんなフザけたことやるから売れないんだろうけど。全体に曲も良いです。

決め手となるキラーソングがあればもっと良かったけど、でも捨て曲が一曲もないから良いでしょう。あんまり時流どうのこうのという音ではないんですが、無理に時代に合わせる必要もないということ。これからも頑張ってほしいです。スカとファンクをこんなに自然に融合できるのはこいつらしかいない! (2/16/04)