Heaven and Hell ★★★
Black Sabbath / Heaven and Hell
::★★★::1980::Warner::pop::rock::
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■ ロニー・ジェイムズ・ディオを迎えてフツーのメタルに
「Technical Ecstasy」と「Never Say Die」で突然迷走しはじめたサバス。ついにオジー・オズボーンが抜けてしまいます。しかし、レインボー(ディープ・パープルのリードギタリスト、リッチー・ブラックモアが結成したバンド)の初代ボーカリストとして名を馳せていたロニー・ジェイムズ・ディオが加入。
ロニー・ジェイムズ・ディオはオカルトよりも、ドラゴンや魔法といったファンタジーの世界を好む人で、ボーカルスタイルも、よりドラマチック。平坦なオズボーンとはまったく違うタイプでした。よって、このアルバムも、これまでの、リフの反復を重視する「ミニマリズム」的ハードロックの世界から、よりドラマチックでメロディアスな曲構成へと変化しています。プロデューサーも、マーティン・バーチが担当してサウンドをリフレッシュ。結果、新生サバスの第一作は1975年の「サボタージュ」以来の久々の会心作となります。
ただ、「これじゃフツーのヘビーメタルじゃん!」と思ってしまうのも確か。タイトルトラックのベースのミディアムテンポのギャロッピング・リズムなんてかつてのサバスではあり得ない世界*1。てゆうか、ほとんどディオ(ロニー・ジェイムズ・ディオがサバス脱退後に結成するバンド)の世界。それだけうまくディオの個性がサバスと融合したと言えると思うんですけどね。(1/16/07)