Today! ★★★

■ 内省的方向性を見せた意欲作で評価も高いが個人的にはあんまり…

このアルバムからビーチ・ボーイズは変化します。いつもの「シングル曲に捨て曲まぜてアルバム一丁」というやりかたをやめ、よりアルバム全体の出来を考慮に入れた方向になります。曲名から「Surf」も「Summer」もなくなったところにひそかな決意を感じます。All Music Guideでも9/8/02の段階でも★★★★☆と非常に高い評価です。しかし、こんなことを言うとビーチ・ボーイズ・ファンに殺されるかもしれませんが、ぼくはこのアルバムのモノラルなミックスがどうしてもダメなんです。ブライアン・ウィルソンが難聴のためステレオで音楽を聴くことができないことはわりに有名ですが、そのため、レコード会社からプロデュースの自由を勝ちとったこのアルバムから数作はモノラルなんですよね。ぼくの音楽を聴く環境はモノラルに最適化されてないのでどうしても違和感がいなめません。あー、このアルバムのステレオミックスでないかなー。曲の粒が圧倒的にそろってきているのがわかる内容なだけに。しかしそれでもラストに楽屋落ち曲を入れるのはどうしたことか。 (9/8/02)