Selected Ambient Works 85-92 ★★★★

Aphex Twin / Selected Ambient Works 85-92

::★★★★::1993::Pias America::club::techno::

iTS US / iTS JP（→iTSについて）

古典であり伝説であるアルバム。このアルバムを神、いわゆるゴッドとして崇め讃えられるかどうかで、テクノ者かどうかの踏み絵になるんではないかと勝手に思ったりしています。で、オレはどうかというと、まあ、普通かな、と。つまりオレはテクノ者ではないということですな。実際、ここに収められているのは、普通のアンビエント風の良質なクラブミュージック。当アルバムの第二弾（未聴）は純粋なアンビエント曲で占められているそうですが、たぶんそれとのバランスを考慮して、当アルバムはノーマルなクラブ曲で固められたんだと思います。ほとんどの曲がハウス/デトロイトテクノの文脈上にあり、その意味、「鬼才」という言葉はここからは浮かんできません。ここから「鬼才」を無理矢理読みとれる者こそ、「テクノ者」であるわけです。オレは、普通の聴衆なので、ここからそこまで「意味」をほじくりだす気はなく、まあ普通かなと、こう思うわけです。

とはいえ、クォリティーは高い。もともと叙情的なメロディセンスもある人だし。自宅録音同然の音源も入っているということで、ローファイならではの良さもあります。ちょっと古いところもありますが（古い音源なんだから当然だ）、好盤です。 (2/20/05)