Triggers ★★★

Triggers

April March / Triggers

::★★★::2003::Pias America::pop::rock::
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前作「Chrominance Decoder」以来、4年ぶりとなるソロアルバム。あいかわらずマイペエスです。今回も前作と同じBertrand Burgalatのプロデュース。しかし、フレンチ・ロリータ路線を押しだした前作とは違って、今作はもうちょっと大人というか、いやそれも当然で、エイプリル・マーチはロリぶっているけど三十路半ばのぼくより実は年上だからねえ。いつまでもニーソックスとか言ってられないわけですよ。で、このアルバムはロリータ路線をおさえたものの、甘くてどこかキテレツなポップワールドという点では前作を踏襲しております。ハイライトは、まずtr3「Somewhere Up Above」。甘いメロディーで、Burgalatらしいストリングス攻めが基本ながら、サビではハードなギターで押したりして、「Sings Along With The Makers」以来のパンチが感じられます。しかしエイプリル・マーチ、歌がヘタです。続くtr4「Coral Bracelet」も良いメロディでナイス。けだるいtr7「Sometimes When I Stretch」、ちょっとステレオラブっぽいtr10「There Is Always Madness」、ちょっとサイケデリックなtr8「Zero Zero」など、曲の良さ、メリハリは前作以上と言えるかもしれません。ただ、個性という点ではちょっと後退しているかも。あと、音楽性がノーマルになったことで、エイプリル・マーチのシンガーとしての力量不足がいつになく目立つ気もして、そこがちょっと残念。全体としては好盤。 (9/15/04)