The Very Best Of Puffy: AmiYumi Jet Fever ★★★★★

THE VERY BEST OF PUFFY/amiyumi JET FEVER

Puffy / The Very Best Of Puffy: AmiYumi Jet Fever

::★★★★★::2000::Epic::pop::rock::jp::
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同居人ちゃんのCD。パフィのCDをちゃんと聴くのはこれが初めてだったんですが、とんでもないデュオですね。色んな意味で。多くの人がすでに指摘しているように、歌はちっともうまくない。というかヘタ。二人ユニゾンしているだけだし、二人の意味ねーよ! でもこいつらがユニゾンでガツーンと奥田民生の曲をぶちかますとあらふしぎ。最強のパワーポップに昇華してしまうわけですね。この「ユニゾン芸なしボーカル」が「最強のパワーポップ」に化けてしまう謎をなんとか説明つけようと色々考えてみたんですが、ダメ。わからん。わからんよ、なんでこんなに良いのか! つーか、奥田民生の曲が、奥田民生が歌うよりずっと力と輝きを増すのがこれまた不思議。ボーカリストとしては奥田のほうがはるかに力量があるはずなんだが‥。もちろん、奥田の頭脳がなければパフィは成りたたないのは言うまでもありません。だけど、小室のプロデュースする曲が正直誰が歌っても別に大差ない、いくらでもシンガーの首のすげかえが効くのとは違う。パフィはパフィ。奥田がプロデュースしているけど、「奥田の曲+奥田のアレンジ+奥田のサウンド+ボーカル」をはるかに超えるものが生み出されるのがパフィのおそろしさです。ほんでもって、繰り返しになるけど、その「マジック」がどういう論理で成りたっているのかがまったくわからない。わからないけどメチャメチャ良い。TLCみたいなもんかな。TLCも歌ヘタだけど、あの3人が歌うだけで良いからな。個人的なベストトラックは「とくするからだ」。どこをどう切っても奥田以外の何物でもない曲だけど、どこをどう切ってもパフィ以外の何ものでもない痛快さ。まあ、この歌詞は30男の奥田が歌ってもしょうがないか。あとは定番だけど「アジアの純真」。なんですか、この曲は。なんですか、このナンセンスさは。井上陽水奥田民生のコンビで作りうる最大級のナンセンスさをさらにパフィが増幅させていますね。すごすぎ。意味不明すぎ。良すぎ。馬鹿ディスコな「渚にまつわるエトセトラ」も良いですね。トータス松本の「ネホリーナハホリーナ」の語尾の「んナっ」も意味なさすぎなのになぜこんなに説得力があるのか。(何を説得されたのかはよくわからないけど。)ピチカートなオサレ世界を台無しにする「V.A.C.A.T.I.O.N」の超絶なヘタさもすごすぎ。あーもうわけわからん!! (4/30/04)