Spiral Move -- Telegenic 2 ★★★★★

SPIRAL MOVE?TELEGENIC2

Spiral Life / Spiral Move -- Telegenic 2

::★★★★★::1994::Polystar::pop::rock::jp::
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同居人ちゃんのCD。スパイラル・ライフの2作目にして、代表作。ぼくは次作にしてラストアルバムの「Flourish」を先に聴いたんですが、作品としての全体のクォリティーはその「Flourish」の方が高いため、遡ってこのアルバムを聴いたときは、「ん? なんかしょぼい」と思ったものです。確かに本作品の方が音にフォーカスが足りず、特にリズムの音にタイトさが欠けるため全体の音像がちょっとぼやけて聴こえる。また、冒頭のインストがしょーもない曲(失礼)なので、それで印象が悪くなったのもありあす。でもですねぇ、曲が良いのですよ、このアルバム。確かに作曲の技術は「Flourish」の方が平均的に高いし、スパイラル・ライフのあからさまな「ブリティッシュ・ポップものまねっこ」的な部分が散見されます。しかしそれを補ってあまりあるメロディの良さ、そしてそれに100%マッチしている儚げボーカル、この二つが合わさって、奇跡のような瞬間が生みだされたりするのがこのアルバムです。特にtr4「Locomotive」、tr6「20th Century Flight」、そしてファルセットが効果的なカントリー調tr8「Blue Rubber Girl」、この三曲は強力。てゆうか、超名曲。このグループの場合、もちろんメロディーやコード進行も天才的なんだけど、すごい独創的って感じでもないのよね。でも、たとえそうであっても、車谷のこの儚げなボーカルで歌われるともう、結果はミラクルなわけですよ。だから、何回聴いてもあきない。他も捨て曲なし(一曲目以外)。結論としては名作。 (1/25/04)