Classic Salsoul Mastercuts Vol.1 ★★★★★

Classic Salsoul M/Cuts Vol1

V.A. / Classic Salsoul Mastercuts Vol.1

::★★★★★::1993::Mastercuts::soul::club::
iTS US / iTS JP(→iTSについて

一曲目のダブル・エクスポウジャ「テン・パーセント」(ウォルター・ギボンズ・ミックス)。もうこれにつきます。もうこれしかないです。この曲こそがぼくをソウル道へと突き落とした曲なのです。この曲に足を向けて寝ることはできません。今から10年前(もう10年前なのか-_-;)、HMVの試聴コーナーに青空に虹のかかった不思議なジャケットのアルバムをみつけました。それがこのアルバムだったのですが、このジャケがサルソウル・レーベルのレーベル・デザインから来ていることも、そしてもちろんサルソウルがなんなのかさえも知らなかったぼくは何げに試聴したのですが、冒頭のアール・ヤングのドラムにいきなり衝撃。ハウスを生ドラムでやってる!それをあおるパーカッション、エレピ。めくるめくストリングスの華麗さ。清々しいコーラス。自由に空を舞うかのごときリードヴォーカル。当時フィリーソウルなぞ聴いたこともなかったぼくですが、それだけに驚きも大きかった。とにかくこの曲で、自分の感性が「はい、ソウル、オッケー!」とシフトしたのでした。ちなみに、ここに納められているウォルター・ギボンズのミックスは9分におよぶもので、イントロが長くしかも構成が絶妙でぐいぐいひきこまれます。アルバムバージョンも良いですが、個人的には、最初に聴いたということで、こちらのエディットに対する思い入れが強いです。さてさて、他も、クラブ・クラシックスがめじろおし。のちのNYハウスへの布石となる曲ばかりです。ロリータ・ハラウェイの「Love Sensation」、同じくハラウェイの「Runaway」(のちニューヨリカン・ソウル=マスターズ・アット・ワークがインディアのボーカルでカバーして再ヒット)、ガラージ・クラッシクス中のクラシックス、ファースト・チョイス「Let No Man Put Asunder」(Original Shep Petibone Remix)。インスタント・ファンクの有名曲「I Got My Mind Made Up」(この曲はデ・ラ・ソウルが「A Roller Skating Jam Named "Saturdays"」でサンプリングしていたのが個人的に印象深いです)などなど、重要曲ばかり。いずれも12インチバージョンであるのもうれしいところです。 (1/4/04)

[追記1/3/06]上記のアルバムとは違うベスト盤がiTSにあります。まず、iTS USにはSalsoul Classic vol.1(10曲入り、9ドル99)Salsoul Classic vol.2(10曲入り、9ドル99)があり、上のリビューで触れた曲はこの2枚で網羅されています。iTS JPには Salsoul Best (19曲入り、3000円)があり、iTS USのものを2枚合わせたものと選曲はほとんど同じですが、電気グルーヴの「シャングリラ」の元ネタのSilvettiの「Spring Rain」が入っているなど若干の違いがあります(ただ、iTS USでは「Spring Rain」がシングル盤として配信されています→こちら)。ジャケは断然iTS USの「Salsoul Classic」がイイ! 買い直そうかな…。