Stellar Fungk: The Best Of Slave featuring Steve Arrington ★★★★★

Stellar Fungk-Best of

Slave featuring Steve Arrington / Stellar Fungk: The Best Of Slave featuring Steve Arrington

::★★★★★::1994::Rhino::soul::funk::club::
iTS US / iTS JP(→iTSについて

素晴しいアルバム。オハイオの重量ファンク・バンド、スレイヴのベスト盤。最高す。なんつーても「奴隷」だからねい、バンド名が。シンプルなドラムにバキバキのチョッパー・ベース、厚いホーン。まさに「どファンク」。しかし、ゴリゴリの重量級バンドでありながら、ジャジーだったり都会的洗練があったりするのがまたにくい。たとえばtr2「The Party Song」はその名の通り、ひたすらバキバキのファンクなのですが、中途のトランペット・ソロになると、フュージョン・ファンク時代のドナルド・バードのようになるからおもしろい。つまりジャズなわけですね。また、多くの人にサンプリングされたtr5「Just A Touch Of Love」は非常にスムースで洗練された曲で、エレピとギターのジャジーなループ感など、サンプリングされるのも無理はないというさりげないカッコ良さ。そういった都会的洗練は、アルバム後半に納められている、ボーカリストのスティーヴ・アーリントンのソロ曲に顕著で、まあ、ディスコといってしまえばその通りですが、ジャズ・ファンクっぽいテイストもあったりするのが憎いところ。でも個人的なお気に入りはハードな「どファンク」、tr6「Stone Jam」でしょうか。ベースの攻撃的イントロからすぐに一瞬のブレイク、そして、マーク・アダムズの辛抱たまらんベキベキのチョッパーベースが砂煙をまきあげる! クールに繰り返されるキーボードのフレーズがファンクネスに加速をかける! パワフルかつ洗練された男女デュオヴォーカル! きわめつけ、メタリック・ギターがギターソロで炎をまきあげる! 熱すぎる。すげっ。ということで、非常に濃く、かつバランスのとれたベスト・アルバム。飽きさせません。 (1/4/04)