Ten Percent ★★★★

Ten Percent

Double Exposure / Ten Percent

::★★★★::1976::Salsoul::soul::club::
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ぼくのソウル開眼のきっかけとなったのは、「Classic Salsoul Mastercuts Vol.1」に収録されていたダブル・エクスポウジャの「Ten Percent」の、ウィリアム・ギボンズによる12インチ・バージョンだったのですが、これはそのダブル・エクスポウジャのファースト・アルバムで、バージョン違い(エディット違い)ですがその「Ten Percent」も入ってます。ダブル・エクスポウジャはジェイムズ・ウィリアムズ(D-Trainではない)をリードとする4人組ボーカルグループ。ウィリアムズは割にクセのないシンガーで、「Ten Percent」はそのストレートなもちあじそのままに、ベイカー=ハリス=ヤングのサルソウル・トリオを中心とする強力なダンス・サウンドで押し通すフィリー・ダンサーの名曲なわけですが、この曲以外にもtr3「Everyman」とtr6「My Love Is Free」という名ダンサーも入っています。てゆうか、サルソウルはせまりくるディスコ時代を見越して、「よりダンサブルに」というコンセプトがあったので、サウンドの押しは最高です。天才ドラマー、アール・ヤングのドラムを中心にビートを押しだしたミックス、そしてアレンジになっています。のちのNYハウス/ガラージに直結する音ですね。特に「My Love Is Free」は、メッセージ的にも非常にガラージっぽい(ゲイ文化の影響が強いガラージは「Love」や「Freedom」という言葉を好みますから)。この曲の「My love is (free!), My love is (free!), My love is (free! free! free! free!)」という歌詞にシンクロする部分のリフはのちのハウスの曲でも良く使われましたし(たとえばChanelle「One Man」)、また、モー娘の「、、、好きだよ」(この曲は意図的にフィリーっぽい)でも聴けます。当アルバムは、こういったダンサーだけでなく、tr2「Gonna Give My Love Away」やtr5「Just Can't Say Hello」といった正統的ボーカルグループのバラードも素晴しいのがあなどれない。名作。 (1/4/04)