Space Jazz ★★★★

Space Jazz

V.A. / Space Jazz

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クルーダー&ドーフマイスターが初期EPを出したクアンゴ・レーベルからのコンピレーション・アルバム。前々から言っているように、ぼくはアシッド・ジャズの雰囲気重視に流れがちなところが苦手で、実際、クルーダー&ドーフマイスターのEP「G-Stoned」も少しも好きではありませんでした。が、このコンピは気に入りました。「スペース・ジャズ」だなんてうさんくさい名前がついてますが(なんでも「ジャズ」ってつけるな!)、このアルバムの収録曲はけっこうジャズしていると思いましたよ。知っている曲はないですが、2001年のコンピなのに、1993年から1999年が集められていて、中心となるのは1995-1998あたりと、わりに古い曲でしめられているのですが、だからこそ時代を生き残った佳曲がそろっているのかもしれませんね。ちなみに、ナカニシ&クドーの曲が2曲、タニグチ&タニグチの曲が1曲入っていて、11曲中3曲が日本人の曲ということになりますが、このあたりのラウンジーな音は日本人の強いところですもんね。で、話を内容に戻しますが、クラブ系といっても生演奏が中心で、割にホーンとかも入ってます。ただ「スペースジャズ」と言うだけあって、おっされなアーバンサウンドというよりは、浮遊感のあるリラックスした音が中心、しかもどことなく泥臭いブルージーさもあって、そこがポイントですね。中盤のオリエンタルでうさんくさいホーンのメロディが良いAkasha / Mescalin、ピアノの不協和音っぽいところが良いPnu Riff / Comfy Club、けだるくブルージーなLove TKO / Lost In The Amazon、ギターの涼し気なリフが超かっこいいチルアウト系 The Foreword / Modern Crimesあたりが特に気に入りました。地味ではあるけれどもまったりくつろげてしかも雰囲気に流されない、ぬるま湯の温泉のような一枚。 (10/27/03)