Soul Pride: The Instrumentals (1960-1969) ★★★★★

Soul Pride

James Brown / Soul Pride: The Instrumentals (1960-1969)

::★★★★★::1993::Polydor::r&b::soul::funk::jazz::
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ソウル・ブラザーNo.1、JBがシングルのB面や(非常にいい加減なスケジュールでリリースされていた)入手困難なアルバムのために録音してきたインストゥルメンタル曲を集めたコンピレーション、36曲入り。全曲インストということで(ところどころJBのシャウトが聴こえますが)、ほとんどJBズのアルバムと言えなくもない作品。でも、60年代の曲ばかりということで、のちの70年代のJBズのアルバムと比較するとファンク色よりも、R&B色、そしてジャズ色が強いのがポイントですね。JB自身はオルガンや、時にはドラムを叩いたりしてます。で、これが良いんですわ。JBのボーカルがなくても、JBの美学がひしひしと感じられる。どこか性急なビート、高いミュージシャンシップ、スタイリッシュさ。R&Bっぽいながらもリフの繰り返しを重視してループ感を押しだしているところがJBの独創性ですね。でもまあ、そういった理屈以前に、JBとJBズのキャリア初期ということで、どの曲も瑞々しい躍動感と若々しさにあふれてます。また、チャートを賑わす目的ではない曲が大半なので、遊び心が感じられるし、リラックスした雰囲気が心地良い。あまりに曲が多すぎて、特定曲に言及するのがムズいのですが、R&Bからファンキーソウルへと移動する境目である60年代半ば前後の曲が特に良い気がします。また、目立ったところでは、アーチー・ベルのカバー「Tighten Up」のライブ演奏がおそろしくカッコ良いです。 (10/16/03)