Soul Limbo ★★★

Soul Limbo

Booker T And The MG's / Soul Limbo

::★★★::1968::Stax::r&b::
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60年代のサザン・ソウルを代表する偉大なるレーベル、スタックスのハウス・バンドとして数え切れないほどのヒット曲においてファンキーで重厚で軽快な演奏を聴かせたブッカーT&ザMGズの、「まあまあ」なアルバム。インスト・バンドという性質上ある意味しょうがないのですが、カバーが多い。で、このアルバムのカバーは同時代のヒット曲が多く(デルフォニックスの「La La Means I Love You」、ビートルズの「Eleanor Rigby」、ジミヘンの「Foxy Lady」)、ちょっと手抜き感がぬぐえないす。ということで、ケナそうかと思ったけど、腐っても60年代ブッカーT&ザMGズ、聴きかえしてみて、うーん、やっぱり演奏良いです。冒頭の「Be Young, Be Foolish, Be Happy」(同時代のヒット曲らしいですが、原曲は知らないです。タムズというグループの曲のようです)がもう最高! スティーヴ・クロッパーのシンプルなギターのメロディに乗って、ブッカーTジョーンズのハモンド・オルガンが疾走します。その爽快なこと! 聴いているだけでハッピーになってきます。タイトル曲(グループのオリジナル)もトロピカルな感じでとてもハッピーな曲です。安易だと思った「La La」のカバーもオルガンがメロウでなかなか良いです。今回バーケイズの「Soul Finger」(1967)と聴き比べてみたんですが、同じ系統のグループでも先輩のブッカーT&ザMGズの方がなんというか、演奏にコクがあるんですね。結論としては、アルバムとしては弱いけど、個々の曲は全然わるくない、そんな作品。あとジャケが最高にイカす。 (10/16/03)