Rise ★★★★

RISE

Speed / Rise

::★★★★::1998::Toy's Factory::pop::jp::
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スピードの音楽は非常にダサく、垢抜けない。これはもう間違いなく、まあ、これも伊秩弘将の作曲&アレンジのセンスのダサさにすべて起因するんだけど、そういったマイナス要因をプラスに転換してしまうのがスピードのスゴいところですね。スピードのすごさ、というより島袋寛子のすごさと言った方が良いかもしれません。島袋のボーカルというのは、(少なくともこのアルバムの段階では)かなりヘタなんだけど、もう、なんというか、爆発力があるんですよね。もう、歌というよりは爆発ですね、これは。独特の声と唱法でとりあえずブッとばす。音程? しるか、んなもん!!!という感じですね。子供らしいキンキン声とも言えるのだけど、子供らしからぬドスも兼ねそなえているのが他のヤングなボーカリストと違うところですね。というわけで、最初このアルバム聴いたときにはダサい曲と元気さだけでつっぱしる無茶苦茶な歌に頭を抱えたのですが、10回ぐらい聴いたら、なんだか気持ち良くなってきました。納豆嫌いな人がついにその臭みに病みつきになってしまったという感じです。よくわからんけど。曲としては「White Love」が素晴しいですね。数年に1曲あるかないかという歌謡曲の名曲ですね。続く「ラブリーフレンドシップ」も非常に良いですね。爆発ぐあいがもっとも良くでた曲です。歌詞も全体的に「彼氏にフラれた、ちくしょーーーーーーーっ!!!!」というフラストレーションのようなものを爆発する曲が多くて、これがまた伊秩の歌謡ロックとスピードの爆発歌唱にぴったり合っています。 (8/9/03)