Red ★★★★

Red: 30th Anniversary Edition

King Crimson / Red

::★★★★::1974::EG::pop::rock::
iTS US / iTS JP(→iTSについて

ぼくはもともと短調まるだしのメロディというのが好きでなく、また、大仰な音楽も好きでないので、この二つを合わせもつディシプリン以前の真性クリムゾンってちょっと苦手なんですよね。この真クリムゾンの実質ラストアルバムであるこの「Red」も、冒頭のタイトル曲はハードでヘヴィなインスト・ナンバーで、かっちょええ!と思うのですが、他は大仰で哀愁メロディのくら〜い曲ばかりで、「涙なしではレッドは聴けない」とのたまうクリムゾン・ファンの友人から非難されつつ、「レッドはダメ」などと公言してはばからないぼくでありました。しかし、最近のぼくはどうしたことかプログレ耐性が上がっているんですよね。なぜだかわかりませんが。ジャズロックを求めてナショナル・ヘルスとか聴きだしたのが良くなかったのか。ってプログレ耐性が上がるのは良くないことなのか? ということで、このアルバムも以前より楽しめるようになりました。ってこんな陰鬱な作品で「楽しむ」というのもおかしな話でありますが。ジョン・ウェットンのボーカルはちょっとカンベンしてほしいけど。12分におよぶ「Starless」の壮絶なまでの哀しみのエンディングは、なんというか、いや、すごい世界です。 (7/30/03)