Dots And Loops ★★★★

Dots & Loops

Stereolab / Dots And Loops

::★★★★::1997::Elektra::pop::rock::club::lounge::
iTS US / iTS JP(→iTSについて

ステレオラブのアルバム製作にはトータスジョン・マッケンタイアが深く関わっていたりするので、トータスの作品の変遷とステレオラブを比べるのも興味深いです。たとえば、トータスの1996年の「Millions Now Will Never Die」と次の1998年の「TNT」に見られた変化が、ステレオラブの1996年の「Emperor Tomato Ketchup」と1997年の本作の違いの中にも見ることができます。それはずばりエレクトロニカへの接近という点で、そしてそのアプローチはこのステレオラブのアルバムではかなり徹底しています(トータスの「TNT」よりも)。アルバムタイトルもそれを象徴しているのかもしれません。心地よくもダウナーなループビートと電子音がフィーチャーされてます。ステレオラブといえば、おフレンチな持ち味にイギリスのガラージ・バンド的な素養がちらほら見え隠れしたりするところが魅力だったわけですが、ここでは後者の要素がかなり抑えられており、ダークでダウナーな感じ。それゆえ風とおしがあまりよくなく、ちょっと閉そく感があるのが欠点かもしれません。でも次作の「Cobra and Phases Group Play Voltage in the Milky Night」ほど重くもないし、エレクトロニカ路線のステレオラブとして良く出来た作品となっています。かっこいいです。 (12/21/02)

[追記]iTS USのは1曲欠け(12分に及ぶ"Refractions...")。(6/20/06)