ボム・ザ・ベースについて

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Bomb The Bass

ボム・ザ・ベース (1988年デビュー)
::club::breakbeats::house::trip hop::

【概観】

ボム・ザ・ベースは(確か中国系)イギリス人DJ,ティム・シムノンの別名。ヒップホップとハウスがオーバーグラウンドに浮上しつつあった1980年代終わりのDJ音楽シーンにおいて非常に重要な役割を果たしました。

ボム・ザ・ベースが「Beat Dis」をヒットさせたのは、1988年。M/A/R/R/Sが「オーバーグラウンドでヒットチャートを駆け上った最初のハウス」である「Pump Up The Volume」のリリースの翌年です。サンダーバードのSE「Thunderbirds are go!」で始まる「Beat Dis」は明らかに「Pump Up The Volume」へのオマージュ…というよりパクリで、「オリジナルって何?」と開き直るサンプリング・カルチャーの山師的な勢いが痛快でした。また、これは初期のヒップ・ハウスの重要曲でもありました。

ところが、ティム・シムノンはその後、ダウンビート&ソウル系の音にシフト、それなりに高い評価を受けるものの、チャートアクションに派手さはなく、活動も途絶えて行きます。動機のコールドカット(Ninja Tune創始者)や少し後輩のノーマン・クック(当時ビーツ・インターナショナル,現ファットボーイ・スリム)が現役バリバリなのに比べると少々寂しい状況です。

新アルバムを準備中という噂もありますので待ちたいですね。

(7/12/2007)