Honey ★★★★

Honey

Ohio Players / Honey

::★★★★::1975::Mercury::soul::r&b::funk::
iTS US / iTS JP(→iTSについて

この「Honey」は、曲の華美さ、インパクトでは前作「Fire」に劣るけど、若干地味ということでかえってオハイオの魅力が堪能できるアルバムです。肩の力が抜けたところもあって、ぼく自身はその意味で「Fire」より好きかもしれません。まずこのアルバムはバラードのtr1「Honey」で幕を開けます。このまったりしたスタートがなんともいえず良いです。ヘヴィーな「Fopp」や軽いフットワークの有名曲「Love Rollercoaster」といったファンクナンバーをはさむものの、全体的にはメロウでマターリした雰囲気で進みます。その意味、バラードとファンクがすごくいい具合にまじりあっていると言え、どちらが突出することなく融合しているんですよね。また、日本の例の「フリーソウル」コンピにも収録された「Sweet Sticky Thing」のように、ジャジー&メロウで都会的なナンバーもあるのがアクが強かった前作と違うところですね。オハイオというと「ぎとぎとこてこて」のイメージがあって、それも真なのですが、実際は意外にジャジーな部分もあるグループであります。でも、このアルバムのハイライトはやはり「Love Rollercoaster」ですね。レッチリもカバーしたこの曲、これ以上ないというほどの単純なギターリフが、ファンキーかつ、なんとなくかわいらしくて、これに「ローラコースター!オヴ・ラ〜ヴ」というファルセットのコーラスがのるだけで、馬鹿馬鹿しくも楽しい気分になろうというものです。 (2/21/03)

[追記]iTS USのはパーシャルアルバム扱いですが、曲は揃っていて曲数が10曲以下なので実質的には普通にアルバム買いするのと同様(むしろ安い)です。