Designer Music: The Remixes, Vol.1 ★★★★

DESIGNER MUSIC V1

Carl Craig / Designer Music: The Remixes, Vol.1

::★★★★::2000::Planet E::club::techno::electronica::house::
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デトロイトテクノの代表選手カール・クレイグですが、えー、あまりフォローしてないので他の作品と比べたりはできませんが、ハービー・ハンコックの「Future 2 Future」でのカール・クレイグを聴いたとき、全然テクノっぽくなかったのにちょっと驚いたりしました。いや、シンプルなビートの反復やミニマリストな姿勢はテクノではあるんですが、音的にはかなり生音っぽくて、電子音があまりでてこないという。で、このカール・クレイグによるリミックス集も、その印象の延長線上にあります。それはUFO(ハードロックのじゃないよ、日本のだよ‥ってあたりまえか)のリミックスの1曲目からして顕著です。メカニカルなビートやうなる電子音などは一切なく、淡々と生音ドラムの反復のうえにときおりホーンの部分的なサンプリングが入るぐらいで。で、全体的にもそんな感じで、カール・クレイグの「電子音楽」という意味でのテクノな側面は押さえられたアルバムになってます。で、最初はその地味さに「??』と思ったりするんですが、次第に良くなってくるというか、なんというか味わい深い世界です。禅のようなテクノ? 個人的なお気に入りは、1曲目のひたすら単調なUFO / Planet Plan、二曲目のラテンなCarl Craig vs. Johnny Bias / Picadillo、それからオーソドックスにハウスなBT / Moment Of Truthあたりかな。全体にあまりに地味なのが欠点といえば欠点か。 (12/17/02)