The Life Aquatic with Steve Zissou ★★★★

Original Soundtrack / The Life Aquatic with Steve Zissou

::★★★★::2004::Hollywood::pop::rock::brazil::

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■ ボウイ・ナンバーのブラジリアン・カバーが聞きどころ！

ビル・マーレイ、オーエン・ウィルソン主演のウェス・アンダーソンの同名映画のサントラ。アンダーソン映画の音楽をいつも担当しているディーヴォのマーク・マザーズボウの書き下ろし音楽（チェンバー・ミュージックからチープ・カシオトーン・テクノまで）、映画にも出演したセウ・ジョルジのデイヴィッド・ボウイ・ナンバーのブラジリアン弾き語りカバー、それに普通のサントラのように昔のロック曲、これら三本柱からなるサントラ。

この中で特筆すべきはやはりセウ・ジョルジによるボウイのカバー。映画の中では船の甲板などで録音状態が悪い中でライブ演奏されていたものがそのまま収録されていて、これがなんとも言えない味になっています。荒削りな演奏と歌の中に、ブラジリアン的繊細さが見え隠れして、グラムロック時代のオペラチックなボウイの曲が素朴な味で蘇ります。これだけでもこのサントラは普通のサントラの上を行っています。

マーク・マザーズボウの曲も良いし、選曲にこだわるアンダーソン映画らしく、既存のロック曲のチョイスも素晴らしい。（デイヴィッド・ボウイ「Queen Bitch」，ディーヴォ「Gut Feeling」、ジョーン・バエズ「Here To You」、イギー＆ザ・ストゥージズ「Search and Destroy」など）

名作サントラというわけではありませんが、水準は軽く超えたサントラ。

(12/17/2007)