Big Band Bossa Nova ★★

Big Band Bossa Nova

Quincy Jones / Big Band Bossa Nova

::★★::1964::Mercury::jazz::
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ぬるい! ぬるすぎる! と叫びたくなる、クインシー・ジョーンズボサ・ノヴァをビッグ・バンド・ジャズで演奏する作品。ボサ・ノヴァって、スタン・ゲッツが導入して以来、ジャズと切っても切れない関係になったのだけれども、ボサとジャズは本当は合わない!のであります。どうも、ボサとジャズを結びつけると、イージー・リスニング風になってしまう。それはボサがメロウすぎるということがあるんでしょうね。というわけで、カバー曲がほとんどのこのアルバムも、スーパーマーケットのBGMスレスレの世界がくりひろげられており、あーもうヌルいわ! という感じ。しかし、そんなダメ・アルバムの価値を高めているのは、冒頭の、唯一クインシー・ジョーンズが作曲した「ソウル・ボサ・ノヴァ」であります。「ニュースクール」ラップ・チームのドリーム・ウォリアーズ(←いつ聞いてもなさけない名前だ‥)が「My Definition of a Boombastic Jazz Style」(1991)という曲でサンプリングしてヒットさせて有名なこの曲は、現在は「オースティン・パワーズ」のテーマとして定着してしまっています。てゆーか、オースティン・パワーズの映画のためにつくられたオリジナル曲だと思っている人も多いことでしょうね。この曲はとても良いので、カバー集にしないでジョーンズの作った曲で固めたらおもしろい作品になったかもしれないのに。 (10/19/02)