Between The Sheets ★★★★

Between the Sheets

The Isley Brothers / Between The Sheets

::★★★★::1983::T Neck::soul::r&b::
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70年代は、センシュアルなバラードをフィーチャーしつつもアーニー・アイズリーのロックっぽいギターをフィーチャーしたハードなファンク・バンドとして活動していたアイズリーズでしたが、このアルバムを大きな転機として、ファンク色を弱め、バラード路線を前面に押しだしたグループに変身します。基本的に、これ以降のアイズリーズの姿はここでうちたてられたと言えるでしょう。アーニーのギターは押さえられ、シンセやリズム・マシンが多用された艶かしい世界がくりひろげられます。音楽的にもテーマ的にも、マーヴィン・ゲイの「ミッドナイト・ラブ」に触発された作品だといえるでしょう。ちなみに、LPのA面にあたる曲のタイトルが「Choosey Lover」「Touch Me」「I Need Your Body」「Between The Sheets」そして「Let's Make Love Tonight」で、まさに、そのまんまです。アイズリーズのこの官能路線は、一般的な当時のソウル・シンガーよりもダークだったと思うんですが、しかし、「Between The Sheets」が90年代にサンプリングされまくったことや、「Choosey Lover」風の官能ギターが90年代半ば以降ちまたに頻繁に聴けるようになったことを考えると、モダンR&Bの方向に多大な影響をあたえた重要作なんですよね。

ちなみにB面はもうちょっとファンク色が強いのですが、ちょっとショボいですかね。やっぱりA面の勝ち。個人的には「Let's Make Love Tonight」のほうが有名な「Between The Sheets」より好き。 (10/18/02)