The Best of Missing Persons ★★★★

Best of

Missing Persons / The Best of Missing Persons

::★★★★::1987::Capitol::pop::rock::
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「Walking in LA」などのそこそこのヒットをとばした、80年代のアメリカの化粧系?ニューウェーブ・バンドのひとつだったミッシング・パーソンズですが、(キーボードをのぞく)全員がフランク・ザッパ関係者だったということでも有名なバンドですね。リーダーであるドラマーのテリー・ボジオはザッパ・バンドの70年代後半を支えた重要メンバーかつバカテク・ドラマーとして有名ですし、ベースのパトリック・オハーンも、ボジオよりは少し在籍期間は短いですが、若手のフレットレス・ベースの名手としてザッパ・バンドのなかでも目立つ存在でした。ギターのウォーレン・ククルロは、ザッパ・バンドに参加したのはボジオやオハーンと入れ違いですが、大体同時期の関係者だといえるでしょう。ボーカルのデイル・ボジオはテリー・ボジオの奥さん(当時)で、ザッパ・バンドの公式メンバーだったことはありませんが、ザッパのアルバム何作かに参加経験があります。

と、経歴だけで長々と書けるミッシング・パーソンズですが、このバンドの音楽自体はほとんどザッパとは何の関係もないです。ポップ・ソングで一旗あげようというそういうコンセプトのバンドだった。このベストは、ミッシング・パーソンズのデビューEP、そして3枚のアルバムから、かなり良いバランスで選曲されており、Trashyなグループなだけに(こら)、これ一枚あればあとは何もいらないのでは。このグループの一番良かった時期はファースト・アルバムのころなので、このベストもこのあたりから重点的に選曲されています。音的にはチープだった頃なのですが、やはりいちばん勢いがあるというか、ポップで楽しめます。個人的には、Chicのバーナード・エドワーズがプロデュースした3枚目(かつラスト)のアルバムも好きで、全然話題にならなかった作品だし、AMGの評価も辛いですが、ここに収められている3曲を聴いても、いいなと思うのであります。まあ、ファーストあたりにくらべると少々没個性的なのは否めませんが、てゆーか要するに、Power Station的音だし‥でもPower Stationよりキラキラしてポップなんですよね。他のアルバムがシンセ・ポップ的な色あいが濃かったのに対してこのラスト・アルバムはギター寄りのポワー・ポップ系。ウォーレン・ククルロのファンはチェケです‥ってそんなやついるのか?

と、いろいろごちゃごちゃ書きましたが、どうやってまとめたらいいのか、ちょっと困るグループでもあります。うーむ。あ、そうそう、ギターのウォーレン・ククルロはその後、デュラン・デュランに参加することになります。これでまとまった? (10/18/02)