Back To Mine ★★★★

Back to Mine

Orbital / Back To Mine

::★★★★::2002::DMC::club::rock::pop::
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ひさびさに近年の作品がでてまいりました。ぼく自身、オービタルは大して好きでないのですが、というか、このあたりの「ロック・テクノ」な音楽はあまり好きでないのですが(プロディジーとかアンダーワールドとか)、このアルバムはオービタルのアルバムではなくて、オービタルが選曲したコンピレーション・アルバムなのでオーケー。この「Back To Mine」シリーズはアフターアワーズ系というかチルアウト系のミックス・シリーズのはずですが、このオービタル版はなごみ系、ダウナー系ではなく、どちらかというと「オールドスクールごった煮ミックス」という感じで、どこかチープで憎めない音がつまってます。選曲も、古いムード音楽からテクノの古典から古いレゲエからパンク期のスカからグランジ初期の曲から、もうめちゃめちゃ。でもそのめちゃめちゃぐあいがけっこう良いです。めちゃめちゃだけどなんとなく言いたいことはわかるというか、不思議と違和感なく流れていくのですよ、曲が。ウェブ上のリビューを見るとたいがい不評であるようですが、ぼくはかなり気に入ってます。もしかしたらオービタルの音楽に思い入れがないのが幸いしてるのか? 個々の曲で好きなのは、メッセージ色が強い歌詞なのにひたすら脱力なリー・ペリーの「Justice To The People」、古いテクノだけど音圧があってダサカッコよすぎるDSRの「Babaloo」、チープな西部劇風インスト、トーネイドズ「Love & Fury」、疾走するPJ Harvery「Kamikaze」、チープでヘンテコなテクノ、Earth Leakage Trip「No Idea」、美しいディヴァイン・コメディ「Lost Property」ですね。多い? いや、実際良い曲が多いということです。(10/12/02)