Mixmag Live! Vol. 21 ★★★★★

History of Mixmag 3

LTJ Bukem / Mixmag Live! Vol. 21

::★★★★★::1996::Good Looking::club::d&b::
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名盤!ですね。アンビエントドラムンベース、アートコアの創始者‥というか、現在のドラムンベースの元をつくったとも言える偉大なオリジネーターの代表作といえるでしょう。DJアルバムですが。ちなみに、Mixmag Live! Vol. 3というのと同じ内容のはず。で、このアルバムがなぜすばらしいのか。といいますとですね、ワイルドなんですよ。LTJブケムはどうしてもアンビエント、一歩まちがえるとニューエイジに片足つっこんでいるような、キレイキレイした音世界が特徴なわけですが(もちろんそれだけではないですが)、このアルバムはライブということで、荒削りさがあって好ましいんですね。レコードかけるだけのDJなのにワイルドもクソもあるか!と思うひとは、根本的にDJカルチャーというものを誤解していると思われ。DJアルバムにおいてレコードは素材。それを如何に構成して提示するかで大きく個性や持ち味がでてくるものなのであります。で、ここでのブケムはなかなかにアグレッシブなのですね。ひとつには、このCDのミックスが、低音がかなり強調された、ちょっとこもり気味のもので、それが、いつもの「キレイにまとめる」ブケムの芸風をぶちやぶっているというのもあります。それにくわえて、このライブでは、二台のターンテーブルの音源をカットアップしてまぜる技が随所でみられるんですよね。これが超かっこいい! つーか、DJとしてのスキルもスゴいんだなーと、感心してしまうというか、ブケムの違った側面をみせられた思いです。特に前半がほんとうに素晴しいですね。アンビエント系で、しかもトンガってる。こういう絶妙なバランスは他のブケムのアルバムではなかなかお目にかかれないところです。後半ちょっとダレる気もするけど、でもまあ、やはり名盤ですね。ドラムンベース系だけでなくクラブ系のライブDJアルバムのベストのものの一つと言えます。 (9/17/02)