Balance of Power ★★★

Balance of Power

Electric Light Orchestra / Balance of Power

::★★★::1986::Epic::pop::rock::
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いわゆる(?)「堕落したELO」の最後の花火のようなアルバム。リアルタイムで聴きました。で、確かにここにはなんのひねりもないシンセ・ポップ・ソングがならんでいて、まさに「使い捨て3分ポップ」をなんとなく集めただけのアルバムです。今の耳にはこのきらきらしつつも安っぽいシンセサウンドも駄目駄目です。ただ、ですね、作曲能力は決して衰えてないんですよ、ジェフ・リン。作曲能力というのは、ボーカル能力と同じで、歳とともに衰えるものです。でも、このアルバムの曲は良いんです。ヒットした「Calling America」だけでなく、「Heaven Only Knows」、「So Serious」、「It's Allright」など、皆、どこかしら無視できないメロディがおりこまれているのです。ジェフ・リン、すごいです。問題は、アレンジにあまりにひねりがないこと、アルバムの構成にドラマがまったくないことですね。なんか「ただ曲つくって録音しました」って感じがするんだよね‥。もったいない! (5/19/02)