EXPO EXPO ★★★★

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m-flo / EXPO EXPO

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某所でじゅんに「テイ・トウワっぽいところがあるよ」と教えられたので買ってみた。たしかにそんな感じなんだけど‥どうもセルフコンテインド(つまりユニット内に演奏者がそろっている)というところに息苦しさを感じてしまいます。グループ内の各人が過不足なくグループの音を紡ぎ出すということは逆に言えば、どの曲にもメンバーの居場所がある程度確保されてないといけないということなのですよね。実際、つなぎ的な曲を除いて、どの曲も女性メンバーによるボーカルがあり、ラッパーのメンバーによるラップの見せ所が用意されている。その「型」が決まっているのがつまらない。クラブ音楽というのはもっと自由なはずで、やはり固定メンバーでクラブ音楽をやればそれは姿勢や思想としてはもうクラブ音楽ではないんだと思う。

もっとも、本人達は普通のポップスをやっているつもりかもしれないけど。でも、普通のポップにしても、うーん、少しも悪くないんだけど、あまり頭に残らない音楽なんですよね。ひとつには女性ボーカルの力量がいかにも「並」というところがあるかも。一方、ラッパーのVerbalという人の力量は相当なものです。英語の発音が完璧なのにもおどろかされます。たぶんこの人はバイリンガルなんでしょう。ただ、正直、ラップの内容には違和感を感じます。いかにも紋切りな「オレはホンモノ、ワナビーはうせろ」な感じで、どちらかというと「ポップでサイバーでキッチュ」というグループの方向性と合ってないと思う。本格的であればあるほど、なんか違和感ある。

と、いろいろ不満を並べてしまった。で、このグループ、けっこう日本で人気があるらしい。個人的には不満が多いけど、素性が良い音なのはたしかで、こういうちゃんとしたグループが日本で売れるいう事態には諸手をあげて喜びたいす。あと、「Come Again」って良い曲ですね。お気に入りでっす。 (12/11/01)